相続物件売却の費用 税金

  • 2023.09.27.

    相続

    相続物件売却の費用 税金

相続にともない不動産売却する方法について疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
不動産売却や相続では、やるべきことや税金について理解を深めておく必要があります。
今回は相続における不動産売却をテーマに、手続きやかかる税金の種類、注意点を解説します。
八王子市で土地や建物を相続する予定の方は、ぜひ参考になさってください。

相続にともない不動産売却する際の手続きや流れ

まずは、相続で不動産売却する際の手続きや流れをご紹介します。

手続き1:遺言書の確認

相続が発生した時点で、まずは遺言書の有無を確認します。
有効な遺言書があれば、内容に沿って遺産を分割することが可能です。
ない場合は、相続人同士で遺産をどのようにわけるか話し合いをおこないます。

手続き2:相続人の確認

相続で不動産売却する際は、相続人の確認も大切なポイントです。
法定相続人が誰なのかを明確にしないと、手続きがスムーズにおこなえません。

手続き3:遺産分割協議をおこなう

有効な遺言書がない場合、遺産分割協議をおこないます。
遺産分割協議とは、誰がどの遺産をどのくらいの割合で相続するのかを、相続人同士で話し合うことです。
話し合いがまとまったら、遺産分割協議書を作成し全員が署名と押印します。

手続き4:名義変更

遺産分割協議が完了したら、次の手続きは名義変更です。
土地や建物の名義を、被相続人から相続人に相続登記します。

手続き5:不動産売却する

相続登記が完了後、売却の手続きに進みます。

手続きの際の必要書類

相続における必要書類は、下記のとおりです。
• 相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書、住民票の写し
• 被相続人の戸籍謄本(出生から死亡まで)と住民票の除票(本籍地が記載されたもの)
• 遺言書または遺産分割協議書
• 売却する不動産の登記事項証明書と固定資産評価証明書
• 相続人の住民票

相続で不動産売却する際は、さまざまな書類が必要となります。
遠方から取り寄せる時間も考慮し、余裕を持って準備しておくのがおすすめです。

媒介契約の種類

不動産売却する際、不動産会社と媒介契約を締結するのが一般的です。
媒介契約には下記の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。
• 一般媒介契約
• 専任媒介契約
• 専属専任媒介契約

一般媒介契約とは、複数の不動産会社に仲介を依頼できる契約です。
ご自身で買主を見つけて取引(自己発見取引)することもできます。
専任媒介契約の場合、仲介を依頼できるのは1社のみとなりますが、自己発見取引は可能です。
また、レインズ(不動産会社だけが利用できる物件情報サイト)への登録義務が生じるほか、販売状況を2週間に1度以上、売主に報告する義務が発生します。
専属専任媒介契約は、仲介を依頼できるのは1社のみとなり、自己発見取引もできない契約です。
レインズへの登録はもちろん、販売状況の報告は1週間に1度以上となります。

相続後の不動産売却にかかる税金の種類

続いて、相続後の不動産売却にかかる税金の種類をご紹介します。

税金の種類1:印紙税

相続後の不動産売却でかかる税金としてまず挙げられるのが、印紙税です。
印紙税とは売買契約書にかかる税金で、収入印紙を貼り付けたあと、消印によって納税が完了します。
不動産売却における印紙税は、契約金額によって200円~60万円のあいだで定められています。

税金の種類2:登録免許税

登録免許税とは、抵当権抹消登記に必要な税金です。
相続した不動産を担保にお金を借りている場合、一括返済によって抵当権を外せます。
登録免許税は不動産1筆に付き1,000円となり、土地と建物それぞれにかかります。

税金の種類3:譲渡所得税

不動産売却して利益(譲渡所得)が発生すると、譲渡所得税が発生します。
譲渡所得に対して課税される税金で、譲渡所得の計算方法は下記のとおりです。
譲渡所得=不動産売却で買主から支払われた金額-(取得費用+譲渡費用)-控除
取得費用とは、売却した不動産を購入した際に支払った費用(建築費用や不動産取得税など)を指します。
譲渡費用とは、不動産売却時にかかった費用(解体費用や仲介手数料など)のことです。
また、譲渡所得税は譲渡所得に所有期間に応じた税率をかけて算出します。
• 所有期間5年以下:短期譲渡所得39.63%
• 所有期間5年超え:長期譲渡所得20.315%

不動産売却するタイミングによって、税率が異なることを押さえておきましょう。

使用できる控除や特例

相続にともなう不動産売却では、次のような控除や特例が用意されています。
• マイホームを売却した際の3,000万円特別控除
• 所有期間10年を超えるマイホームを売却した際の軽減税率の特例

相続した家に相続人が住み、不動産売却する際は、譲渡所得から最大3,000万円が控除される特例があります。
適用条件がありますが、利用できる方が多く、節税効果も高い特例です。
また、所有期間が10年を超えるマイホームを売却する場合、長期譲渡所得の税率より低い税率が適用されます。
相続人が住んでいない場合でも、最後の居住から3年以内に売却すれば利用可能です。

相続にともなう不動産売却での注意点

最後に、相続にともなう不動産売却での注意点をご紹介します。

注意点1:被相続人の名義のままでは売却できない

注意点としてまず挙げられるのが、被相続人の名義のままでは売却できないことです。
先ほど、相続後に不動産売却する場合は、被相続人から相続人への名義変更が必要とご紹介しました。
土地や建物を相続したあと、所有者の名義に変更しないとさまざまなデメリットが生じます。
相続後に不動産売却を検討している場合は、名義変更を速やかにおこないましょう。

注意点2:相続登記は義務化される

相続登記が令和6年より義務化されることも、注意点のひとつです。
相続登記はこれまで任意の手続きでしたが、下記のようなデメリットが生じていました。
• 売却できない、またはほかの相続人が法定相続分を勝手に売却してしまう
• 将来的に相続人が増えメガ共有状態となってしまう
• 事故などが起きても不動産賠償が受けられない

相続後に放置され、所有者不明の土地などが増えていることなども、相続登記が義務化された背景です。
そのため、これから土地や建物を相続する際は、あらかじめ相続登記を済ませておきます。

注意点3:契約不適合責任を問われないよう調査を念入りにする

注意点として、契約不適合責任を問われないよう調査を念入りにすることも挙げられます。
不動産売却では、契約内容と異なる不動産を引き渡すと、売主は買主に対して責任を負わなくてはなりません。
中古物件の場合は、引き渡し後になんらかの不具合が生じる可能性が高いといえます。
場合によっては、契約解除や損害賠償請求につながるケースもあるため、売却前の調査は念入りにおこなっておきましょう。

まとめ

相続における不動産売却をテーマに、手続きの流れやかかる税金の種類、注意点を解説しました。
相続した土地や建物を不動産売却する際は、手続きの流れやかかる税金を知っておけば、スムーズで損のない売却をおこなえます。
私たち「センチュリー21 ココカラ」は、八王子市での不動産売買を専門としております。
相続後に不動産売却をお考えの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。